魔法の言葉はいらないよ
【声の在りか 寺地はるな】
ー"言葉を持たなくちゃ"って、わかってはいても
これ、すggggggggggっごく解るの。
今日はそんな自分の言葉を閉じ込めた主人公・希和のお話....
昨日に引き続き、寺地はるなさんの作品。
これもまた題名と表紙の柔らかさから手にとった一冊。
新しくできた『アフタースクール鐘』で希和が働くことに。
そこは根も葉もない噂が立っていたり、小学四年生の息子・晴基が知らぬうちに通っていたり。
経営者の要や子供たちとの関わりの中で、正しいとは、自分の気持ちとは、
希和の心の声を通して奮闘するお話。
大人になるにつれて、言葉のコミュニケーションって難しくなりますよね。
なんだかこの世の全てを知ったかのような言い方で大変失礼したと承知してはいるものの、事実そう思うことが年々多くなる年頃です。
しかもSNSなんかもどんどん成長していくでしょ...
便利は便利、けどその中に虚しさを感じる自分もいたりして。
この作品はそれらの言葉のやりとりを、子供から学ぶこともあるなぁと読み終えてからしみじみ感じていました。
原因や理論まで素直に言葉にしなくてはいけないこと
逆に言葉にしないほうが良いこと
経営者・要さんから学ぶことは本当に多い、希和だけでなく私も。
”空気を読む”とか、”気を遣う”とか、年を重ねるごとにいらん荷物も一緒に増える。
SNSも含めたりすると、コミュニケーションって時々訳がわからなくなるの。(私だけかしら)
そんな中でも、「言葉にする」いや、「言葉を持つ」のがいいかな。
自分の気持ちは正直に迎え入れて離しちゃダメよね。
昨日同様、作中にはたくさん食べ物が登場します。
だって、目次がもう全部食べ物の名前なんだもの。
しかも希和が料理上手。
ジャムとかシロップって、言葉聞くだけで心躍ってホップステップジャンプよ。
あ、あと、アイスクリームの上に乗ったウエハースって、なんか特別。